二年ぶりに風邪を引いた。
といっても熱は出ていない。のどの痛み、鼻づまり、あとちょっと倦怠感だ。
「なんだ。そのくらいで風邪とは。笑わせやがる」
無慈悲にそう仰られる方もあるだろう。
ノンノン、違う違う。
風邪がこれ以上悪化しないよう知恵と根性で喰いとめているから、それくらいで済んでいるのだ。独りフリーランスで商いをしている私にとって病気はすなわち破綻を意味している。だから私はあらゆる策を弄し、風邪がスキマカゼ程度で通り過ぎるよう、研究に余念がないのである。
さてそんなわけで、今回は「風邪を引いたらこんなことをしている」ランキングです。きっと今、私同様に風邪を召している人もいるでしょうから、よかったら参考にしてほしい。
中には風邪に良くないこともあるかもしれない。間違ってたら教えてほしいし、他にもいい方法があったら教えてほしい。今まさに風邪なので、喫緊の課題なのだ。
【5位から2位】
5位 薬を飲む
4位 風呂に浸かる
3位 とにかく水を飲む
2位 たくさん食べる
【5位から2位の選評】
薬を飲む:世間では薬を飲むことが何故か忌まれがちだ。「抗生物質は悪くて漢方なら良い」という意見もある。そういうことを語る時、人はまるで自分の知識をひけらかすように言うが、決まって健康な時だ。説得力ないよ。「明日プレゼン、でも今やばい」そんな時なら誰でも飲むだろう。それに、どうせいつまで持つか分からぬ寿命だ。キツイ薬でちょっと老い先を削っても、今若いうちの健康を優先する。それが賢明じゃなかろうか。
風呂に浸かる:熱めの湯に浸かる。疲弊した五臓に熱を与えて活性化し、抵抗力を上げようという魂胆だ。ただし湯上りを如何に素早くクリアするかがポイントだ。平常時ならすぐに拭いて乾かせるが、風邪引きはボォッとしてなかなかうまくいかない。すぐに冷えて悪化する。
とにかく水を飲む:喉や鼻の奥が痛いということは、やはり炎症が起こっているわけで、身体がボォッとするから水分は欲しい。また、熱による発汗で身体が乾くのを防ぐ理由もある。但し腹がジャブジャブになって寝苦しくなる。
たくさん食べる:クシャミやセキというのは、なかなかエネルギーを消耗する。それに負けないように食べることは大事だろう。だがこれは賛否両論ある。ただでさえ減少するエネルギーを消化にまで使うことになるからだ。
そして栄えある一位は
1位 死ぬほど寝る
【選評】
風邪程度で「死ぬほど」などというと本末転倒だが、横になっていることはラクである。PCも肉体も、スリープモードは省エネモードだ。それに、眠ってしまえばダルい身体を意識しなくても済むし。
因みに言えば、ダルイ人生も寝てやりすごした方がマシだ。果報だって寝て待つじゃん。嫌なこともおんなじだよ。
実は一番効果あり?
審査員特別賞:焼酎を生(キ)でワンフィンガー
これは寝る直前にやる。焼酎を割らずに少量グッと飲み干す。身体がカッと熱くなり、スイッと眠りに落ちる。水分だし、実は焼酎はカロリーが高い。そもそも酒は百薬の長……ってことは、上の五つを全てカバーしているってことだ!
そう。酒こそは真の医者いらずなのである。
しょうが湯とかはちみつ湯もいいですね。
風邪は最初が肝心です。
ちょっとのカゼが大カゼになって、あばら家の練塀みたいに倒れちゃうってことも、あるわけです。
ここまで読んで下さった方の2015年のラストスパートが、恙無いものでありますように。