2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧
年末である。それにしても、これほどまで何の感慨も無い年末感を覚えているのは、私だけではないのではなかろうか。外を歩いても、人に会っても、さっぱりである。商店のデコレーションはそう華美ではないし、忘年会の噂も少なかった気がする。今年は年末年…
午後三時くらいである。 離れた席に一人座っているおっさんが、電話をはじめた。店の中はぼくとおっさんだけなので、マナーについては不問としたが、その内容が丸聞えになってしまうのが、こちらが盗み聞きをしているようでなんともバツが悪かった。 おっさ…
珍しく小説を文学賞に投稿しようと思っている。ほとんど気まぐれと言ってもいいのだが、その気まぐれは今年の正月あたりからくすぶっていた。どこの賞に、というのはとりたてて決めず、文学賞によくある傾向に則り、とにかく何か書いてみよう、と。 作品自体…
ちょうど一週間前だった。覚えている。一週間前の土曜日、昼下りくらいからじわじわ肩が凝りだし、時間が経つにつれ浸食していくように背中じゅうの筋肉がこわばり、数時間でにっちもさっちもいかなくなった。広がっていく感覚を、よく覚えている。一時期、…