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創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

無責任落語録(52)「隅田川馬石 柳亭小痴楽 二人会」観覧記


題の興行が2026年5月31日(日)に鹿児島市の黎明館で催された。主催は落語を愉しむ会。『ゆるいと亭』様のお席である。

いつもながらデザインがすばらしい

いつもメールで座席をお願いするのだが、毎回希望通りの席をお手配くださり、気が付けば初めて行った時から毎回同じ場所で、さながら指定席である。なるべく後ろの、通路側だ。本当にありがたい。

ぼくは高座を視る時、手前にお客さんの頭が入る方が好きだ。寄席の風情がでる。それに、あんまり噺家さんの目の前だと、携帯をチラ見したり、トイレで中座したりできなくなる(したらだめだが仕方がない時もあるでしょ)。通路側を希望するのも、トイレに行きたくなった時にスッと出られるからだ。トイレ近いので、気になるのですよ。

 

石さんと小痴楽さん、ライブは初見である。テレビかネットで拝見して、お二人とも「すごい噺家だ!」と気になっていた。

馬石さんは巧みな印象。小痴楽さんはパーソナリティーで押し出す印象。

馬石さんは、現在の名人一門・雲助門下である。師匠は国宝・雲助さん。兄弟子は鹿児島でお馴染み、ぼくが「志ん生に一番近い男」と勝手に思っている白酒さん。うまくないわけがない。

小痴楽さんは、メディア露出が多く、冴えた毒舌家のイメージもあるが、ぼくは常々その芸風に惹かれていた。最近の若手真打が登場人物のキャラクター性をデフォルメしすぎるきらいがあるのに対し、もう少し俯瞰で人間を見つめて造形しているように思え、好感を持っていたのである。

芸と人気を認められて、28年には6代目痴楽を襲名するとのこと。おめでたい。お古いファンは「痴楽」と聞くと、綴り方教室の痴楽(4代目)を思い出すだろう。5代目はその弟子で、その息子がこのたび6代目を継ぐ。正直なところ、5代目は4代目を人気の面で凌駕できなかったと思う。しかし6代目は間違いなく超えていくと信じている。


て、レポートに入ろう。毎回お馴染み、席亭のたどたどしくてそれがかわいい前口上を経て、演芸がはじまった。

馬石さんはもともと劇団員で、石坂浩二氏の勧めで落語家に転身したという。以来、数々の演芸賞を受賞。そこには舞台経験の強みがあったのではないかと思う。身振り手振り、声の張り出し、元気でさっぱりして「陽」の空気が流れている。

かたや小痴楽さんは、のっけから席亭への毒舌が冴えわたり、面白おかしく語り、お客をつかんでいく。声はやや低い調子。美声とは言わないけれど、長く聞いていられる好い響きがある。また、声量が大きい。そのへんは馬石さんと対照的だったと思う。

 

入り前は、馬石さん「元犬」小痴楽さん「堪忍袋」、いわゆる落語ファンタジーが並んだ。ありえない物事を設定とするため、噺の上で説明を要するが、そこに笑いを絡めつつ様々なパターンを配置し、繰り返しの中で噺の要諦を浮かび上がらせていく。繰り返しはどうしても強調的になり、客席に押し込むような形になる。客は満場爆笑したが、仲入り前ですでに少し疲れたような空気が流れた。

仲入り後、小痴楽さん「あくび指南」馬石さん「火炎太鼓」。両方とも、登場人物のキャラ立ちがややデフォルメ化されて見えた。その方がウケるのだろう……。

この演芸席の一つのパターンでもあるけど、仲入り後はしっかりきっちり古典落語が配置される。仲入り前は、初見のごあいさつもあり、マクラもあり、一席目ということで軽い噺が選ばれることから、客席が軽い笑いに満ちる。かたや、どうも仲入り後は、重たくなり、落語を初めて聞く人はそれなりに笑うけど、多少なりともかじっている人には、「あれ? 普通に終わった?」みたいな感じになる。うん? ぼくだけかな? 贅沢を言うと、「やっぱライブは生モノだよね」という「ここにしかない感」をもらって帰りたいのである。

 

見ついでに思ったことを述べると、たとえば2席あるなら、一席目はマクラを振らずに軽い噺をサラッとやって降り、二席目で「先程はごあいさつがわりに〇〇をお聞きいただきました~」から長めのまくらをやって、しっかり古典をやる……というのはのはどうだろうか(思い出せないが、過去にどなたかいらっしゃった気がする)。
つまり、「マクラ-古典①-古典②」だと、客は①で笑い過ぎて②で疲れてしまう。「古典①-マクラ-古典②」にし、マクラで笑いを軽めに抑えておくことで、客の笑い疲れを少し癒す。たぶん寄席なら番組の間に新作や色物を挿んで、空気を刷新するのだろう…以上お節介な独り言でした。

 

以上、1年ぶりのゆるいと亭さんの席を拝見した感想でした。次は11/29、白酒師匠の独演会。すでにチケットを購入させていただきました。文学フリマ東京以来取り立てて何の予定もないぼくの人生の、数少ないスケジュールです。たのしみにしています。

 

▼落語観賞録の末尾には、この書物の宣伝を貼ることになっています('A`)

 

アヲイ、文学フリマ東京に出店する(7年ぶり2度目)

 

学フリマ東京42の記録です。

2026年5月4日東京ビッグサイトで行われた「文学フリマ東京42」の出店記録をここに記しておこう。すべては自分のため、何年か経って、「あのときぼくはなにをしていたっけ?」と思い返したくなった時のためである。

個人的なことばかりで、ヒトのためになるようなことはひとつも書いていないので、ヒマな人だけが読むとよい。だいたいぼくも、ヒマだから書いてるのである。

  • 参加の経緯
  • 戦略|過剰在庫が閃かせた足止め法
  • 段取|参加手続き・サークル名
  • 品揃|用意した本と販促ツール
  • 告知|宣伝のための宣伝という愚策
  • 本番|その日ビッグサイトは晴れていた
  • 売れゆきや…如何?
  • 終わって|脈動する文フリ、脈拍が弱いぼく

 

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【お知らせ】小林アヲイが文学フリマ東京42にサークル参加する件

 

2026年5月4日に東京ビッグサイトで開催される文学フリマ東京42に出店します。
創造書庫・浅黄幻影さんとのコラボブースです。
名付けて【創造書庫×さくらノベルス
南1-2ホールD-30です。

 

文学フリマ」というのは、読んで字のごとく文学のフリーマーケットです。
コミケが漫画だとすると、こっちは活字かしら。
詳しくはこちらを。

 

鹿児島からのぼってくるぼくは、東京ビッグサイトに行ったことがない。
▼▼」←こういう建物だよね? 正直、ちゃんとたどり着けるか心配である。
でも、小林アヲイ、なんとしても店頭に立ちますので、気になる人は確認に来てください。
そして、同日同所で出会ったら、抱擁を交わし「おまえ、ちゃんとついたか」「えらかったぞ」と褒めていただくようにと、そういう算段になっております。
いろいろ品物を陳列しておきますんで、冷やかさずに買っていってください。

 

以上が宣伝で、ここから先は、読まなくてもいいです。
長いしね。

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