読了。
『回顧録』ということで、一貫した自伝的なものかと思ったのだけど、終始一問一答形式で、あれっ?と思った。自分史屋として筆法なんかを期待していただけに、残念。
もっとも、一問一答にすることで、言外の影が描けているように思える……本人が目を通したらどう言うか分かんないけど。ひとつの「書き方」としてはアリなのかな、と思った。
中身としては、記憶に新しいことがいっぱい書かれていて、生々しい感じがしました。やったことの是非はおいといて、総理大臣というのは大変な仕事なんだなと思いました。これはよっぽどですよ、ほんと。とてもぼくには真似できない。
帯にある「孤独」は全く感じられなかったな。むしろ、 最後の章に、官邸も閣僚もめっちゃチームだったみたいに書いてる。総理の重責の特殊さを言及するのに「孤独」はちょと違うと思った。
あと、『知られざる宰相の「孤独」「決断」「暗闘」』という文言は、これだと宰相のことが知られざってる感じがするので、『宰相の知られざる「孤独」「決断」「暗闘」』とでも書くべきだと思います。