アヲイ報◆愚痴とか落語とか小説とか。

創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

続・今ファミレスでぼんやりしているんだけど…

は今、ファミレスの隅っこの席に座っている。長年通い詰めているから分かっている。この席は系列店共通で、エアコンの送風が直接当たらない。ドリンクバーで長丁場の私には最適の場所である。

その席の特徴と言えば、壁沿いながら窓が無い。壁の向こうは路面電車の走るさむざむしい通りである。しかし、窓なんているだろうか? 妙に冷えたり、西日が差したりする。むしろいらないのだ。

グリーンボーイ・アッパータイム

グリーンボーイ・アッパータイム

しかし今日は違う。違うというか……なんかこう、窓がないゆえに悶々とせざるをえない状態に陥っているのである。

隅の席から広く店内に目を遣ると、私の前にボックス席が五、六席並んでいる。全て窓際で明るい。今、そこにいる客共はみな、一様に窓の外を見ている。しかも一点凝視。アヒルの群れが歩きながら一斉に一つ方向を見るように、みなぐーっと外を見ている。そしてこんなことを言っている。

「あらら」
「早く救急車を呼べばいいのに」
「あれはどっちが悪いの? バイク? 車?」
「女の人が立ってるね」
「あの人は関係ないでしょ?」
「パトカーも来ないねえ」
「人が集まってるねえ」

どうやら小さな交通事故が起きているらしい。ドンとかバンとかそんな音は聞えなかったから、大した事故ではないのだろう。客共は口々に「なにがああだ」「あれがなにだ」と言っている。

が、窓の無い私のところからは見えない。
ううう……なにがどうなっているんだろう。気になって仕方が無いじゃないか。
かといって、「どれどれ?なになに?」と自席を出て他所のボックスに割り込み、野次馬を決め込むのは、正直言って様子のいいもんじゃない。だから耳を扇のようにそばだてているのである。

れにしても、みな目のきらきらしていること  ! 彼らはぬっくぬくなファミレスの中で、借景の向こうに事故処理のライブを観覧しているのである。そして口々に、映画の感想を述べあうように言う。「救急車を」「警察を」と。でもそれは画面の向こうの話であり、誰一人、自らそうしようとはしない。それどころか、みな実に楽しそうなのだ。

「道が渋滞するよ。歩道に引っ張ればいいのに」
(頭を打ってたらどうするんだ?)
「工事の人が集まってきたね。よかった」
(何がよいのか?)
「誰か救急車呼べよ」
(あるよねそういうの。「誰かが呼ぶだろう」って)

頭の中で会話に交じる私。画面を見ていない私は、彼らほど閲覧者然としていないから、耳に届く内容をじれったく思う。けれどもなにもできない。私も手をこまねいている。あっ、これじゃ彼らと一緒じゃないか。

あ、見知らぬ君よ。助かってくれ。
いまだ救急車のサイレンが聞えないところを見ると、あなたは失神しているのだろうか。それとも誰かに助けられ、なにがしかの手当を受けているのだろうか。気になるけれど、私の場所からは、想像の窓しかなく、それは非常にあいまいで……。

年頭から新作に取り掛かっています。案外早いペースですよ。一週間でだいぶ進みました。……なんだろ、進行中の案件って、言っちゃうと頓挫することが多いので、これ以上はやめときます。あ、残飯カンパニーの続きではありません。

下のやつ、表紙変えました…このブログじゃ未反映のようですね。アクセスしてみてあげてください。苦労したんだから。そんでもって、読んで頂戴。本作は近々POD化するかもしれません。

学園コメディ無責任姉妹: 超特盛マックスエディション

学園コメディ無責任姉妹: 超特盛マックスエディション

平成31&何とか元年*あけましておめでたや

あけましておめでとうございます。
年が明けました。ええ。
本年も、どうぞよろしくお願いします。

詣いきましたか?

よくアニメとかでありますよね。カップルがお賽銭を投げて二礼二拍手、諸々済んだ後に、男の方が遠慮も無く「何をお願いしたの?」なんて聞いて、それを女の子の方が、ポッと頬を染めて「それはもう…」みたいなの。

これを訳知りの人は、「神社はお願い事をするところじゃない」と、声高に注意をする。たしかに、もともとは「願掛け」⇒「願ほどき」というのが通例で、言うなれば「神さま、今年は頑張るから見てて」と願い、結果うまくいくと「ありがとうあなたのお陰です」とお礼参りに伺う。浪曲清水次郎長伝を聴きますと、かの次郎長も金比羅山に願をかけて敵討ちを果たし、森の石松に願ほどきにいかせたくだりがあります。そういうものなんですね。

でも実際にそんな人は数少なになっちゃって、ほとんどの人が、初詣に流れ星と同じような効能を期待しているのではないでしょうか。多くの人が誤解を押し通せば、ホントの意味が霞んでくるというのは、往々にしてあるものです。「役不足」とか「情けは人の為ならず」とか、そういうのとおんなじです。

 

解している人の数があまりに多くちゃあ、引き受ける神さまの方だって、無視できないでしょう。「ウチは願を掛けられても、サンタクロースじゃあるまいし、出前はできないよ」と、言いたくもなるでしょう。けれども、めちゃめちゃ多くの声が寄せられ、ニーズがあるとするならば、そして期待もされているというのであれば、普通の感覚だったら、「じゃあちょっとやってみるか」と、なるわけです。実際、病気については、水天宮だ、薬師様だと、専門医さながらに分かれている。そう、神社はもう、Amazonのように注文を受けてすぐに発送するスタイルを求められるのです。

 …と、この話を先にしておいて。

 

て本年、私こと小林アヲイは、さっそくハシゴをかけました。いつもは居酒屋のハシゴしかしないのですが、今回は初詣のハシゴをしたのです。鹿児島市内の神社4社です。

初詣ってのは「初」なんだから、最初の一軒だけだろ

まあそう言わずに。
なぜこんなことをしたかというと、まったく罰当たりな思いつきでして。
近所の四つの神社にそれぞれ違うお願い事をし、一年を過ごし、最終的にどこが実現できてどこが実現できなかったか・・・御神威イヤーサーキットのスタートです。公正を期し、全か所10円のお賽銭をいたしました。

エントリー神社は次の四つ。

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◆一之宮神社 願い事:「仕事」

“いちのみや”の名称通り、破格別格の神社。鳥居の形状にそれがうかがえます。昨年一番まずかった「仕事」をお願い。

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◆荒田八幡 願い事:「平和」

武運をになう八幡さまに平和を祈りました。武の神だからこそ平和の大切さをご存知であると。

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◆松原神社 願い事:「恋愛」

初めて詣でました。歯の神さまだそうです。上の歯・下の歯のような噛みあった関係を願ったと(こじつけ)。

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照国神社 願い事:「健康」

鹿児島市内で一番でっかい神社で、島津斉彬公を祭っています。つまり神代の神社では無いのです。とにかく参拝者が多いので、叶えるのも大変でしょうから、まだ若い私の中で比較的リスクの少ない部分を願掛けてまいりました。


願成就でうまくいったところには来年500円の賽銭を、まずったところは別の神社と入れ替え(神社だけに「ジェイ2」降格)の予定です。
年末に結果発表します。

 

さて、年の瀬ぎりぎり12/31に、KDP一冊リリースしました。

贋物

贋物

中身は過去に投稿サイトに出していたのとおんなじです。
今回新たにつくったといえば、あとがきを少々と、表紙です。
イイ感じに憎たらしい絵が描けたと思います。ポップなイメージでつくりましたが、内容との乖離が甚だしい気がします。でも、やっぱりこういう表紙の方が手に取っていただきやすいのではないでしょうか。元旦からでましたよw

今年は多作でありたい。もうすでに、新作プロットにとりかかっていますよ。

【ただ静かに】自分の2018年を振り返ってみる

末である。それにしても、これほどまで何の感慨も無い年末感を覚えているのは、私だけではないのではなかろうか。外を歩いても、人に会っても、さっぱりである。商店のデコレーションはそう華美ではないし、忘年会の噂も少なかった気がする。今年は年末年始に休む店も多いそうだ。だいたい、クリスマスがハロウィンに逆転されてたあたりで「こいつは何かヘンだぞ」と思ったものだ。

思うに、人々はもう先を見つめているのかもしれない。そのくらい、こっから先にはいろんなことが待ち受けている。たとえば年号が変わるし、オリンピックもそう遠くない。消費税だってあがるよこれは。そんなこんなを考え合わせると、目先の年末年始など、大した行事に感じられなくなっている……と思ったり思わなかったり。平成最後の年末は、どこかさびしい佇まいだ。

、兎にも角にも今年は終わる。
今年の小林アヲイも、平々凡々、多くの方々の栄達昇進を見送ってばかりの一年となりました。以下に怠惰な一年を懺悔します。個人的なことばかりなので、興味の無い方は、ご面倒とは存じますが、ブラウザを閉じておやすみなさい。

  1. リーランス稼業4年目。あんだけ毎日ビクビクしていたのが、いまや気が緩みまくっている。慣れって怖い。そしてなお悪いのは、先々の不安を「先のこと、先のこと」と、何だかどうでもよくなってきていることである。
  2. 業はガクンとへこんだ。とにかく年中通してヒマ。妻子持ちなら廃業必至である。尚、11月後半から急にラッシュがきて、今もヒーコラしているが、数値は全然追いつかず。おかげで来年、きっと税金安いよ。
  3. マだったのでAmazonPODに手を出した。面倒なだけで、実際はそうたいしたことじゃない。またこの売れないこと。別名義含め全5冊。
    ブレイブガールスープレックス

    ブレイブガールスープレックス

    • 作者: 小林アヲイ
    • 出版社/メーカー: NextPublishing Authors Press
    • 発売日: 2018/07/31
    • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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  4. マだったので小林アヲイ事務所のWEBサイトを作った。
  5. KDPは二作上梓した。8/18に「移民対AI-日本残飯株式会社」、9/4に「短編集|グリーンボーイアッパータイム」。前者は4月くらいに書きはじめたが、難しくて全然進まなかった。で、1巻に切って強引にリリース。後者は過去作をまとめたもので「思い立って即日仕上げ」である。

    移民対AI?日本残飯株式会社

    移民対AI?日本残飯株式会社

    グリーンボーイ・アッパータイム

    グリーンボーイ・アッパータイム

  6. 年ぶりに小説の投稿をおこなった。2月に書き出して6月に書き終えたものを、時間をおいて推敲し、12/21にポストにぶちこんだ。内容は「日本残飯云々」の対になる話で、あっちが大俯瞰ならこっちは庶民視線といったところ。来年春くらいにKDPかエブリスタに吐き出す予定である。

  7. にかく太った。
  8. 婚はしなかった。それどころか、恋もせず、愛しもせず愛されもせず。
  9. 年もツイッターで多くの方とお知り合いになれた。感謝です

えと、毎年ここでその年に読んだKDP本をリストアップするんですけど、今年は全然読めてません。読んでる途中や、ダウンロードしたっきりというのばかりです。だからやめときますね。

ちなみに今年読んだ紙の書籍の中でベストオブ俺なのは、こちらです。

リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン

リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン

趣味丸出しです。でもね、これはもう単なる自伝というより、立派なドキュメンタリーです。商売柄、人の自伝を扱ったりするんですが、これは素晴らしい模範ですね。

 

ういえば、今年はSNSやブログで精力的にKDP本の紹介をしている方がちらほらあり、中には私のものを取り上げてくださった方もいらっしゃいました。ありがとうございます。大々感謝です。お返し読みもままならず、読めても書評する言葉をもたない小林めをお許しください。

昔、広告業に携わっていた時に、何かを広める時は次の三人が要る、みたいなのを聞いたことがあります。

  1. 面白いことに気付き、新しい意見を述べる人
  2. 新しい物が好きで、それを身にまとう(周囲に知らせる)人
  3. 流行が好きで、知ったことを生活化する人

123の順に人数が多くなっていき、流行もこの流れに沿う。んで、一般的なものになっていくわけですね。セルフパブリッシングの世界では、目下12の人が増えつつあるんだと思います。昔からあった動きかもしれないけど、特に顕著な感じがしました。

 

年の正月三日ごろ、初夢で「うなじから白竜の尾が伸びる」というのを見た。縁起物かと思ったが、なんにもなかった。けど逆に悪いこともなかったので、夢なんて所詮夢かと。

来年のことは、白紙です。いつも白紙だけど、年末に接し、これほどまで先行きに虚無を覚えたことは、いまだかつてなかった気がする。去年までは、まだもうちょっと「新しいことでも…」と萌えいずるような気持ちがあったんだが。

まあ、今の状態が、ある意味もっとも冷静な視点で来年に向き合っているのでしょう。

気になるといえば投稿だが、もう出してしまったものを、いまさら何もできない。ここはやはり「来年は、ほにゃららをするんだ!」と能動的・積極的でありたいものです。

しかしホントに何も無いな。あと数日あるから考えよう。

なにかこう、新しい趣味を見つけたい。
去年は「温泉」を見つけた。
来年は…運まかせ>_< 

それではみなさん、良いお年を。

 

学園コメディ無責任姉妹: 超特盛マックスエディション

学園コメディ無責任姉妹: 超特盛マックスエディション

▲甥姪に会ったら強制徴収されるアレがあります。乞、御援助。

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