夏の行楽に、指宿海上ホテルを訪れました。8/27のことです。 朝夕食付きの一泊旅行です。
世間は感染症であまりこういった行動は控えるべきなのかもしれませんけど、とにかく気づまりで、ただもういつもと違う部屋で何もせずにぼぉぉぅっとしたかったのです。
ワクチンも二発撃ったことだし、強行しました。
旅行サイトで予約したんですが、
「お部屋は選べません」
「海側と山側がありますが、山側と思ってください」
と記されていました。名に「海上」を冠したホテルに泊まる人で、山側を期待する人なんていないと思うけど、まあ、ぼくは部屋でごろごろするだけのつもりなので景観はどうでもよく、深いことは考えずシングルルームを選びました。
ところが着いてみると…
部屋に入って驚きました。バルコニの外はガッツリ「シーサイド」です。景観はどうでもいいといっても、やっぱり広がる青い海を目にすると「わあっ^^」ってなりますね。眼下の浜辺から途切れることなく潮騒が届いて、涼やかです。
しかもお部屋は
シングルでお願いしたのが、ダブルを超えてツインになった上、和室がついていた。普段畳の部屋で過ごすことがないので、とてもうれしかったのでした。
こういったことは、非常にラッキーだと思うのだけど、新型コロナウィルスの感染拡大の影響があるのかな。お宿のひとも、一生懸命やってらっしゃる。意気に感じてこうして振り返り記事を書いています。
あ。言っときますけど、いつ誰が予約してもこういうお手配があるとは限らないと思いますので、そこは念を押しておきます。
建物も部屋も古いけど、よく掃除が行き届いて、大事に扱われている。驚いたのは部屋の隅の茶釜です。
最近のビジネスホテルは電気ケトルが置いてあるものだけど、ここにはそういったものは無かった。つまり、これでお湯を沸かしてください、ということでしょうか。使い方が分からなかったから、とりあえずよしときました。備え付け魔法瓶(電気で沸かせないやつ)にお湯がいっぱい入っていて、翌日までアチアチでしたよ。
おゆうはん。
旅館の楽しみといえば温泉と食事です。温泉は良かった。写真は撮ってませんけど、これはいつか絵に描きたいと思っています。
お夕飯は、階下のレストランで摂りました。内容は上の写真ですけど、これは全体の半分くらいで、このあとじゃんじゃん出てきて、驚くほど満腹になりました。写真のほか、郷土料理のきびなごさし、角煮、指宿名物ソラマメてんぷらなど。ちゃそばもありましたよ。
焼酎はオリジナルブランド「海上」なるものがあって、それを頂戴しました。甘めで喉の通りが良く、香りもよかった。ひとりめしですけど無性にゴキゲンになって、まもなく酔いが回ってふらふらになったので、「ヤバい。一人で部屋に帰れなくなるかもしれん」と思い、早々と退去しました。
バルコニの外はもう夜。
風景は時間の経過に合わせ刻一刻その表情を変えていく(陳腐な表現だ)。潮騒が子守唄になる(陳腐だ)。酒が手伝ってまどろみます。寝入りかけたところで急に花火の音がして目が覚めました。どっかで夏祭りをやっていたらしいです。
花火は建物の影で見えなかったが、みごとな月が昇ったよ。
酔いがさめ、眠気も飛んでしまったので、和室で少々原稿を進めました。仕事の。
あさ。
早起きしてご来光を拝みたかったんですが、寝坊しました。朝日が照り付けてたちまち部屋が暑くなったので、部屋の冷房を利かせておいて朝風呂に。温泉は良かった。そのうち絵に描くってば。
朝ご飯を食べに階下へ。
本来はバイキング形式らしいんですが、感染拡大防止対策で個食小分けになっていました。
でもぼくはこっちのほうがいいと思います。
どこのホテルでも見受けられる光景ですが、朝のバイキング会場で、ぼやぼやした感じの人々が行き交ってるのは、いつみてもあんまりいい絵面じゃない。
それよりはこういう風にピシャンと揃っている方が、無駄が無くっていいってもんです。
それにしても夕飯同様量が多い。この地域の人々は毎日このくらい食べているんでしょうか。おいしいから全部食べてしまいました。
朝食が済んだらチェックアウトの時間まで無為の時を過ごします。
畳の部屋も、バルコニの海も、二つのベッドも、昨晩まで浮き立つように面白く見えたものですが、いざ帰るとなると、惜別の情がこみ上げ、私は涙を、涙を……、とはなりませんでしたが、また来たいなと思いました。
指宿海上ホテルは、当地の老舗旅館の一つです。コロナのために、いろんなサービスがストップしていましたが、ほんらいは、喫茶店があったり、地下にライブバーがあったり、旅を楽しむ要素がもりだくさんだそうです。
おすすめですよ。
以上、旅行記でございました。
上記の通り散財したんで、どうか本を買って助けてください。