秋になり、仕事が忙しくなってきております。
「あらいいことじゃないの」と言われそうだが、今年になってずーッとヒマで、近々破産するんじゃないかと思うくらいだったから、やっと人並みかな、という感じ。まあ、ヒマだったおかげ…というべきか、事務所サイトとかAmazonPODとか、残飯とか青二才とか、蛮行愚行を重ねることができた。これが無趣味な人間だったら、ただひたすらヒマなだけだったろうから、テレビやネットを眺めて時を浪費するしか手が無かろう。しかし私の場合、少なくとも自分の爪痕みたいなのが残ることをやれてるってことが、個人的にはお慰みである。
「だからなんだ」と言われたら何も言い返せないけど。
むしろ恥をかいてるだけのような、そんな日々。
- 作者: 小林アヲイ
- 出版社/メーカー: さくらノベルス
- 発売日: 2017/12/25
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ここ1、2か月、時間だけはあったんで、例年になく本を読んだ気がする。手近にあるちゃちな本棚をのぞき、直近読了した背表紙を目で追うと……
- 寄席切絵図(三遊亭圓生)
- 明治の寄席芸人(三遊亭圓生)
- 浮かれ三亀松(吉川潮)
- 江戸っ子だってねえ―浪曲師広沢虎造一代 (吉川潮)
- 1976年のアントニオ猪木 (柳澤健)
- ピダハン(D.L.エヴェレット)
- 江戸前の男―春風亭柳朝一代記(吉川潮)
ほぼほぼ芸人伝。あとはエセー。文学作品? 読みませんよ。
途中でやめた本の中にはいくらか文学作品もある。
再読したもの。どっちももう何度目かわからん。
- 悪霊(ドストエフスキ)
- ペスト(カミュ)
目下読んでいる。二つとも分厚くて寝っ転がって読めない。
次読む積読。
- 清水次郎長伝(平岡正男)
- 鉄人ルーテーズ自伝(ルーテーズ)
ここまでキーボードを叩いて、ふと「こんなん書き残してどうすんだ?」と思った。わからん。自分でもなんでこんなことをしようと思ったのか。たぶん、おのれのことを無意識のうちに客観視したかったんでしょう。少なくとも、誰かに知らしめたいとは思っていない。すみません。
あ、上記に電子書籍を含めていなかった。もっとも、ほとんど読んでいない。5作くらい同時進行でちびちび読んでいる。スマホで読んでいる。バスや電車などの移動中にしか開かないから、非常にゆっくりである。
一つ挙げさせていただくと、「裸娼門」が印象的であった。後半のたたみかけてくるところは、なにかこう「ハッ」とさせられっぱなしであった。突き出された刃物をうっかり素手で握り返してしまったような心持ち。これは…芥川龍之助平(!?)氏の作品に触れると毎回襲われる感覚で…いやはや、どうも私は感想書くの苦手で。口を噤みます。
- 作者: 芥川龍之助平
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最近はふるさとの仕事が多い。WEBと映像である。正直、前職を義理立てて、あんまりやりたくないのだが、ひとさまから「やってよ」「手伝ってよ」と言われたら断れない。私はいつも自分のことを、影の薄い・目立たない・パッとしない奴…という印象でいるので、誰かに覚えてもらっているとか、向こうから声を掛けてもらうとか、そういうのに弱い。「小林アヲイ」はまだいい。ネットのおかげで本性をいくらか誤魔化せている。だが、本当の私は「村人A」とか「学芸会の樹の役」みたいにド希薄な存在感なのである。「人生脇役」 以前そんな愚痴をこぼしたら、誰かが「いいじゃないか、かっこいいぞ」「真理だね」「謙虚だね」と抜かしおった。一体なんなんでしょうね、彼らは、なにかこう、人生をある種の型にあてはめて、高次に意識化しようとする人種なのだろうか。もしそれが世間の標準であるなら、どうりで私がうまくとけこめないわけだ。
ふるさとの仕事はあまりお金にならないが、ありがたがってやることにしている。映像の仕事はロケなど同行するとお弁当がでるからね。それが幸いです。
近況報告としては、そんなところか。一体何の記事なんだろうね。これは。誰も得をしない。私も。
そう言やあ、新刊はパッとしない。
- 作者: 小林アヲイ
- 出版社/メーカー: さくらノベルス
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面白いと仰って下さった方が、ちらほら。格別にうれしいです。だって、どこに出してもくそみそに言われてきた作品ばかり集めましたから。そんな中で、今回少しでも面白がって下さった方々が、みぃんな「書き手」でいらっしゃったことは、成程なあと思うところでございますよ。