きょうもきょうとてガス抜きブログだよ。
いつも爺臭い&貧乏くさいことばかり書いているので、今回は、どこかの誰かに役立ちそうな、ちょっとしたノウハウを書いてみよう。ノウハウと言っても、「私はこうやってきた」「それであまりしくじったことはなかった」という程度のことであり、必ずしも永久不変の黄金技ではないから、そのへんは承知で願います。
今日申し上げるのは「極私的・人を採用する時に見るべきところ」。
小林はいまでこそフワフワとお気楽ノベルを書き綴っているが、以前はちゃんと働いていた。その中で、人の採用に関わることがたびたびあり、実際に募集をかけたり雇ったりしていた。時には大当たりの人物にめぐりあい、時にはその逆もあった。前者はよいとして、後者はほんと心苦しく、雇う側も雇われる側もダメージである。
面接に来た人材のどこを見るべきか。
これは非常に難しいテーマだ。
ところが、ある時から「いくつかの基準」を用いて採用したところ、あんまりハズレを引かなくなった。
その基準を申し上げよう。
- 作者: 小林アヲイ
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1)兄弟姉妹構成
どんな作業をしてもらうかにもよるけれど、それでもやっぱり、私は末っ子イチオシである。生物的にも優れていると思う。後の子は最初の子よりも母体のストレスが低い状態で生まれる。ポテンシャルも、ドラえもんとドラミちゃんじゃないが、先に生まれるのは上澄みで、あとに生まれる方が養分が沈殿して濃縮されている ような気がする(疑)。ほら、あとの子の方が背の高いケースが多いでしょう。
…とまあ、そんな風に思っていのいちばんに挙げたけど、出産・子育てが便利になり一人っ子も多い昨今、末っ子神話は迷信に近いかもしれない。
ちなみに小林は長男です。
2)スポーツ歴
適度な成功体験を積んでいるかを知るために、スポーツ歴は面接で必ず聞く。別にスポーツじゃなくても、文科系の成功体験でもよさそうだが、文科系の成功体験は個人プレーの物が多く、芸術など主観的な評価であり、いつも適切な人格形成に結びついているとは限らない。私がスポーツにこだわりたいのは、チームで動けて/勝利という絶対目標から目を逸らさず/自分に自信を持てる結果を体験したことがある、というところだ。それに、体育系なら多分に健康優良だろうし。
ただし、あんまり大きな大会で優勝したとか、輝かしい結果を残している人は、ちょっと違う。雇う側にそういう人がいっぱいいればいいが、普通そんなことないでしょう。いろんな意味で意識に差が生じ、和を乱してしまうこともある。常にいい人材を、じゃなく、我が社に分相応の、ということもあるのだ。
3)学歴
内容を見るのではない。義務教育を終えて、浪人したか、留年したか、塾に通ったか、などなど、どういう過程をたどったかをうかがう。早い話が親から期待されてきたようなプロセスがあるかどうかを見る。お金持ちが湯水のように塾だ家庭教師だと注ぎ込んで作り上げた高学歴の子供でも、あんまり親との心のコミュニケーションが無い場合がある。逆に片親で貧乏してても、親が自分の人生をなげうって子供に費やしているケースもある。つまり、期待されること、それに応えようとすること、そういった交感に対するメンタルが健全に育まれているか。その結果、ある一定の学歴に達していて、それが彼(彼女)にとって何を意味しているか、そこを判断するのである。
まあ、この辺は雇う側にもバランス感覚が要求される。
総じて「自分に対し健全な自信をもっているかどうか」ということだ。面接にはいろんな奴が来る。馬鹿デカい声で「ヤル気は負けません!」と騒ぐ奴、カードストックに資格免許証をいっぱい持ってくる奴、外国語が堪能な奴...etc。そやつらは確かにパッと見「どこそこに打ってつけだ」「アイツと気が合いそう」と、会社のメリットに結び付けやすい。しかし、ホントに見るべきところは、健全な自意識を獲得しているかどうか。そういう人の方があとあと伸びるし、ちゃんと接していけば裏切らない。案外地味で寡黙な人が適っている場合もある。やっぱりそういう人を採用したいもんじゃないか。
ところで、小林がかつて人を面接していたのは、小企業・零細企業ばかり。ある程度仕上がった人材を雇い、その能力にあずかろうというのが前提で、それにくわえて社会人として一人世の中に立つ強い自己を求めていた。
これが大企業になると、社員教育の中に人格形成を盛り込んで、会社で社員に自信をつけさすところまでやっちゃう。
いやああ、すごいな。そんなん。
自信付けたいから本を買ってください。