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アヲイ報◆愚痴とか落語とか小説とか。

創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

【備忘録】納税コメディ 無責任姉妹「漆田風奈、申告ス。」

思ったこと 電子書籍

 

<その1>必要なものは、何?

 

漆田琴香
「さあ、確定申告の時期よ。あなたもなんだかんだで行政の世話になっているんだから、キチンと税金くらい納めなさい」
漆田風奈
「う、うるさいわねッ! アンタに言われなくてもちゃんと納めるよ!」
琴香
「ほう。じゃあ、ちゃんと申告書の準備はできてるのね」
風奈
「あったり前でしょ。とっくの昔に出来てるわ」
琴香
「何色なの?」
風奈
「い、色? えーと……し、シロよ」
琴香
「ふうん。白色ね。まあいいわ、見せてみなさい」
風奈
「ちょ、なんでアンタなんかに見せなきゃならないのよ」
琴香
「どうせ出来ていないんでしょ。チェックしてあげるから、ほら見せて」
風奈
「よ、余計なお世話よ」
関丹典佳
「風奈ちゃーん、税務署で申告用紙もらって来たよー」
風奈
あ、バカ!
琴香
「……そんなことだと思ったわ。結局あなたはあの眼鏡のソバカス娘がいないと何もできないのよね」
風奈
「典佳でしょ! 名前分かってるくせに!」
典佳
「あ、琴香お姉ちゃん。ちょうどよかった。教えてほしいことがあるんだ。税務署で確定申告書の紙もらって来たんだけど、AとBって二つあるの。それと、収支内訳書っていうやつ。白色フリーランスにはどれとどれが必要なの?」
琴香
確定申告書はBの方よ。売上・所得・経費の合計と納める税金の額を記入するの。収支内訳書も必要ね。こちらには売上や経費を記入するの。あともう一枚紙が無かった?」
典佳
「あ、あった! 確定申告書の中に挟まってた。『のりしろ』って書いてある列が幾つか並んでる」
琴香
「そうそれ。『確定申告書に添付する各種控除関係の書類』という紙ね。それには支払調書や国保・年金・生命保険などの控除書類を貼りつけて提出するの」
典佳
「へえー。琴香お姉ちゃん凄いね。何でも知ってるんだ」
琴香
「基本、その三点セットを窓口に出せばいいの。ところで風奈、あなたおとなしいわね。しゃべらないといるのかいないのか分からないわ」
風奈
「う、うるさいわねッ! けれどアンタたち、アタシを抜きに何ができるっての?  フッフッフ……全てのレシートをこのアタシが握ってるってこと、忘れたのかしら」
琴香
「……申告するの、あなたでしょ?」
風奈
「う、……おねがいします」

 

<その2>夢と経費を膨らまそう。

 

典佳
「まず何をするべきなのかな」
琴香
「ざっとこんな風じゃないかしら」

  1. 収支内訳書を書く
  2. 控除関係の計算と貼り付け
  3. 確定申告書Bを書く
  4. いっちばん忙しそうな時期に持っていく!

典佳
「最後のは、どうなのかなぁ……」
琴香
「収支内訳書は、事前に売上と経費を集計しておく必要があるわ。お小遣い帳感覚で帳簿をつけるの。集めておいたレシートを整理し、項目ごとに仕分けして金額の合計を出す」
風奈
「えー。かったるいわね」
琴香
「普段からやっておかないからよ。ちなみにこの帳簿は7年は取っとかないと駄目よ」
風奈
「アタシ、この記事では一応『ライター』っていう設定なんだけどさ」
典佳
「なんでそういう事情をサラッと言っちゃうかな」
風奈
「仕入れが全然なくって、税金どっさり来そうだわ」
琴香
「とにかく経費を膨らませて、所得を低くすることが大事よ」
風奈
「アンタって優等生に見えて、結構そういうゲスなこと平気で言うよね」

 

※10分後―

 

典佳
「うーん……」
琴香
「どうして典佳ちゃんが風奈の確定申告を書かされているのかしら?」
風奈
「なんてったって、アタシの寄席の中トリ前だからね」
琴香
「……一体何のことかしら?」
典佳
「ねえ、収支内訳書の裏の『地代家賃』っての、どう書けばいいの? 表の数値と連動しないといけないんだけど」
琴香
「そこがフリーランスにとっては大きなポイントになるわ。風奈は今、アパートを借りてるわよね」
風奈
「そうよ。独り暮らしは静かでいいわ」
琴香
「でもちゃっかり夕飯だけは実家に食べに帰ってくるわね」
風奈
「な、何よ! 悪い? すっごいたまにじゃない!」
琴香
「いいのいいの。それでいいの。で、風奈、借りている部屋は事務所なのよね?」
風奈
「え? ジムショ? え?」
琴香
事務所なのよね?」
風奈
「それはどうかなぁ。普通に寝たりご飯食べたりネットしたり、たまに典佳を呼んで」
琴香
事・務・所なのよね?」
風奈
「もー何よ、怖い顔して」
琴香
「もう一度聞く。事務所なのか、そうじゃないのか!
風奈
「ひえっ! ……う~ん」
琴香
「あなたの実家はあなたの実家よね」
風奈
「うん」
琴香
「じゃ、あそこは」
風奈
「じ、事務所……です。ハイ」
琴香
「よろしい」
風奈
「……(なにがよろしいんだか)」
琴香
「あそこが事務所だとすると、そこで使う水道電気ガスは」
風奈
「そうそうガス! 実家はアイエイチでしょ? やっぱ炒飯はガスがいいわ」
琴香
「お客さんが来たらお茶くらい出すから、ガスと水道は仕事で要るわよね」
風奈
「客といっても、典佳がたまにBL本を」
典佳
あっ、シーッ!
琴香
「同じように、電気が無いと暗くて仕事にならないし、パソコンなども使うわね」
風奈
「ま、そりゃそうだ」
琴香
「ところで風奈の仕事はライターよね?」
風奈
「(このブログでの設定上)一応ね」
琴香
「クリエイティブな職種では、あらゆる事象がすべて仕事につながってくるわ」
風奈
「そりゃあそうよ。毎日太陽が昇ってお腹が空くことにだって、神秘と詩情が溢れている。どんなことも私の仕事に含まれるわ」
琴香
「てことは、典佳ちゃんがアパートに来たとしたら、どんな用向きでも、基本的に全部仕事につながるよね?」
風奈
「それがさー。典佳ったらああ見えて」
典佳
「シーッ! もう!」
琴香
「ああ見えてもどう見えても、仕事につながるんでしょ?」
風奈
「だといいんだけど、それが」
琴香
「つながるんでしょッ?」
風奈
「ふえぇ。またおっかない琴香になった。つながるよ、つながりますー」
琴香
「よし」
風奈
「何が『よし』なのかな……?」
琴香
「じゃあさ、典佳ちゃんが来ている時にデリバリーのピザを注文したら、仕事の打ち合わせで食べたってことになるよね」
風奈
「え? アタシ、ピザってあんまり……」
典佳
「お、お姉ちゃん、私、言いたいこと分かってきたよ。それ、このまま書いてっていいのかなぁ……?」
琴香
自動車税租税公課、自動車損害保険は車両関係費よ。『保険』と付くからって控除の紙を待ってても、いつまで経ってもこないからね」
典佳
「あら、スルーされちゃった……」

 

<その3>払うだけが申告じゃない。

 

琴香
「いい? 確定申告書Bの下のところの振込先を書き忘れちゃだめよ。源泉徴収額マイナス所得税がプラスになる人は、そこに振り込まれるの。書かなかったら○○職員の××の時の▽▽代に消えるわ」
典佳
「そんなことないよ~」
風奈
「いやあ。アタシ、てっきり莫大な所得税でがんじがらめになるかと思ったら、琴香のお陰でちょっとお小遣いできるわ」
琴香
「あなた、去年は何も考えず『儲かった儲かった』ってお金を無駄遣いしまくってたもの。これだからフリーランス一年生は怖いわ。一月二月の売り上げが無かったら三月の所得税を払えないなんて、最悪でしょ」
風奈
「次からはちゃんとするわ」
琴香
「次って、申告年度はもう始まってるんだけど」
風奈
「あ、そうか!」

♪ちゃんちゃん

   *

ちょっと備忘録的に書いてみました。自分ネタでお恥ずかしい限りですが、お許しを。
お粗末様です。

学園コメディ 無責任姉妹 1・2巻コンプ版: 漆田姉妹、跋扈ス。 (さくらノベルス)

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