アヲイ報◆愚痴とか落語とか小説とか。

創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

私的おすすめ「ノマドの職場:ファミレス・ファストフード・カフェ」ランキング

フリーランスで、ひねもす文章ばかり書いている。

「ほお、そういう仕事は場所に拘束されないから、毎日家にいれてよろしゅうござんすね」

こんなことを言う人がいるけど、人間そうはうまくいかない
家にいると、やっぱり遊んじゃう。ネットを見ちゃう。本を読んじゃう。大掃除を始めちゃう。何を隠そうこのブログを書くこと自体、そういう誘惑の一つである。
まるで試験前の高校生みたいだ。人間が万時意志通りに行動できるのなら、ソビエトは今なお残っているはずである。
そんなわけで家では仕事にならない。だから毎日、ちっちゃなパソコンを鞄に入れて外へ出る。
私の場合、仕事に際しネット環境は絶対ではないから、べつに公園のベンチでもいい。実際、春秋など気候がよければそういうこともするけれど、それだとどうも人並みに仕事をしているという自覚が伴わずうまくいかないので、行楽的にはやるけど恒常的にはやらない。というわけで、行く先は必然的に街のお茶の出来るところに。
いまはやりのノマドワーカーってやつである。

回はそんな私が独断と偏見で選んだ、ノマド業務におけるファミレス・ファストフード・カフェのランクを申し上げます。同業のご賛同が得られましたら拍手ご喝采。
※ 考査対象地域は小生が居住いたしております九州のとある県庁所在地です。
※「わざわざ金のかかるところにいかなくても、図書館とか公民館とかあるだろ」という意見は尤もです。でもそれ言っちゃうと、ランキングが成立しなくなるよ。

 

【5位から2位】

5位 マクドナルド
4位 ハンバーガードムドム
3位 ドトール
2位 タリーズ

【5位から2位の選評】

評価のポイントは「ノマド業務における」という一節だ。つまり、業態的に長居しづらかったり、値段が高かったり他の客がうるさかったりしたら、いくらサービスがよくって美味しかろうと駄目なのである。そんなわけで、値段が高い「モスバーガー」やお客様がピーチクパーチクやかましい「スタバ」「プロント」は選外となった。また「ガスト」はドリンクバーなど高評価の要素があるのだが、繁忙時のオペレーション「二時間で出ていってね」  これが非常に悪印象で選外。だいたいさ、昼の十二時に繁忙だからって二時間ルールを主張しても、実際二時ごろの店内を見たらガラガラじゃん。リアリティの無い言葉の裏には「だりぃ」という気分的なものがあるような気がしてならない。

4位5位はファストフードが占めた。どちらも安さが売りである。マックは人が混雑しているイメージがあるが、昨今の不振により客足が激減。私のよく訪れるマックの二階は、昼過ぎに行くと夕方まで一人借り切り状態になる。ドムドムは同業他社とすると非常に地味で、もとより客足は少ない。だけど、案外味はいいと思う。

2位と3位はカフェが占めた。ドトールは価格の安さと気安さ、タリーズは調度の良さ、つまり椅子やテーブルの具合が高評価となった。この二店には喫煙室がある。別に禁煙しているわけではないが二年ばかり煙草を吸っていない私は、煙草の煙が平気なので、喫煙室で仕事をすることが多い。なぜかというと、喫煙室の方が静かだからだ。喫煙者のカフェ需要は嫌煙社会のオアシスである。魂の一服を求めて自動ドアを潜る。そして虚空を見つめて煙を吐く  独りの世界。だが非喫煙者は、友達と買い物をした帰りなど、カフェを社交の場として使う。うるさいのなんのノマドってらんないです。
ノマドは長時間座りっぱなしのことが多いので、椅子やテーブルの高さや固さは重要だ。失敗すると身体中が凝って翌日頭痛に眼精疲労。ひどいときは仕事にならない。タリーズドトールより多少値は張るが、「今日はちょっとやんなきゃ」という時に良い。

 

そして栄えある1位は

1位 ジョイフル

【選評】

全国区ではないから知らない人も多いでしょうね。最近首都圏に初上陸し赤坂に店舗ができたという、大分発祥のファミリーレストランである。沖縄・長崎・鹿児島県奄美大島以外は直営という、真っ正直な経営方針が九州らしくて好ましい。値段はガストとほとんど変わらない。明るくて広い店内、ドリンクバーもそこそこ充実している。カーサ以来の典型的なファミレス業態として安定感がある。ひとつひとつの座席が広いから、独りで入っても必ずのびのびできる。私は最長8時間缶詰したことがある。32時間いたことがあるという奴に会ったことがあるが、そいつは風呂に入ってまた戻って来たらしい。そうしたらスタッフが笑顔で「おかえりなさい」と言ったとか言わないとか。そんな大らかな話もまんざら嘘じゃなさそうに感じさせるところが、まさにジョイフルのジョイフルたる所以である。
ところが市街地ではない田舎のジョイフルは若干ニーズが違う。完全に地元社交サロン化、あるいは公民館化しており、アイドルタイム無し・終日満席という異常事態がしばしば見うけられる。そういう時はそっとドアを閉め「たまには家で働くか」とひとりごちる。

 

審査員特別賞:ショッピングモールのフードコート

【選評】

「え? 家族連れとか滅茶苦茶いるじゃん」
「ガキが泣いてうるさいでしょ」
そんな声が聞こえますが、それは日祝の昼の事でしょう? そんな時にいったらそりゃあ阿鼻叫喚ですよ。
あなたは平日の朝からAEONなど大型モールのフードコートを訪れたことがありますか? あり得ないくらい、人の姿はありませんよ。そして昼になっても人来ませんよ。フードコートは営業しているけど、ほとんど並ばない。だが座席を見ると、食べている人は確かにいる。何を食べているのかよく見てみると、下のマックスバリュで売ってる安いお弁当を食べている。水はセルフで飲み放題。さらによく見ると、食べてる人はほぼテナント章つけてる。身内かよ。
私はごくまれにそういうところでノマドる。食べなければ無料。でも誘惑はすごい。なんせおいしそうな匂いが大挙してやってくる。……で、結局無駄にお金を使っちまう。フードコートの魔力だ。

 

回もながなが読んでいただき、ありがとうございます。

ちなみに、時々ビジネスで東京を訪れるのだが、ノマドワークには日暮里駅近辺が適していると思う。ドトールタリーズもマックも、いい感じに地味で、客が少ない。しかも交通の便がいい。京成エクスプレスも入れば常磐線も入る。この地を「関東ノマドの聖地」に認定してもよいのではないかと思うくらいだ。だのに「日の暮れる里」とは。暗いよ。名前、変えるべし。サンセット・ビレッジとか。

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