アヲイ報◆愚痴とか落語とか小説とか。

創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

ブレイブガールスープレックス<フルバージョン>POD版発売開始のお知らせ

拝啓

暑い日が続いております。皆様ヘコたれずご清祥のことと推察申し上げます。

さてこのたび、表題の件につきまして以下のツイートの運びとなりましたので、お知らせいたします。

過日、出版記念パーチイをK市内某居酒屋にて開催、盛会のうちに終了いたしました。その様子を写真には収めておりませんが、まあ、需要は無いでしょう。なにせひとりでしたから写真の撮りようがございませんでした。

尚、ご祝儀の件はありがたく頂戴いたします。どうぞポチってください。ちなみにポチリは書籍より電子の方が、実入りがようございます。お任せいたします。

以上ご報告申し上げます。

敬具

ブレイブガールスープレックス

ブレイブガールスープレックス

  • 作者: 小林アヲイ
  • 出版社/メーカー: NextPublishing Authors Press
  • 発売日: 2018/07/31
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
  • この商品を含むブログを見る
 

 

実録 AmazonPOD事始め|SEO・表紙・価格

在、ブレイブガールスープレックスのPOD申請中である。これが終われば、私のPOD活動はひとまず終了。「ひとまず」もなにも、やれることはもうない。市場に放っぽり出したら、あとはセミのように粛々と収束を待つしかないのである。

ブレイブガールスープレックス

ブレイブガールスープレックス

というわけで、今日は暇なので、慌ただしく駆け抜けた我がPOD活動について、思ったことをメモをしておこう。どこかで誰かの役に立てばいいと思うし、逆に「やめとくか」という人の踏ん切りにもなればいい。

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無責任落語録(38)「初代桂歌丸」

在、実力・知名度・貫禄の三拍子で全国区の落語家はどれだけいるだろう。異論はあるかもしれないが、私は十代柳家小三治桂歌丸の二人だけではなかったかと思う。無論、他にもたくさん師匠方がいる。しかし全国的な知名度となると、テレビの寵児に迎えられた経歴が必須だし、大昔だけじゃなく「今なお」という点を重く見たい。また、貫禄というのは、まあ早い話が香盤だ。そうなると小三治師と歌丸師二人しか思いつかないのだが、そのうちの一人、歌丸師が今日逝去した。非常に残念で居ても立っても居られず、哀悼の意を込めて投稿する次第である。

 

丸師は生前の大部分を「笑点の落語家」というイメージで定着していた。小円遊や楽太郎との掛け合い、ふじこさんを引き合いにした恐妻家のイメージ、その他ハゲだのミイラだの。笑点の歴史は歌丸師の歴史と言っていい。

ご当人は晩年、笑点の落語家で終わりたくないと、笑点の司会を降り、精力的に古典落語に取り組まれた。
そういえば五代目の圓楽も、同じようなことを自分で言ったか圓生師匠に言われたか、落語に精進するとして一時期メディアを離れていた。
けれども、歌丸師は司会勇退後も「もう笑点」に出ていた。五代圓楽のエピソードと比べると、なんだかいつまでも細々とテレビに出ているなあと思われなくもなかったが、私としてはあの番組、何とも言えず好きだった。寄席の楽屋みたいな和室で、ホッとした感じの時間が流れていて、落ち着くのである。

印象に残っているのはこんなシーンだ。
歌さんと圓楽(6)が向かい合って座っている。圓楽が歌さんを国宝にしようとかなんとか言っているのを歌さんがたしなめる。すると圓楽がこんなようなことを言った。

師匠、昔芸の評判が良くないころがあったじゃない?

この後に「でも今は~」と続くトークだったが、その時の一瞬の歌丸師の表情といったら。ムスッとしてホントに嫌そうだった。国宝だなんだと浮かれさせておいて思いっ切り下げられた感じである。一つ学んだことは、幾つになっても腹を立てるだけの気力がなくては、命の消える寸前まで芸道に邁進することなどできやしない  ということだ。

 

ょっと前まで、笑点の落語家はしばしば言われたものだ。

みんなあんまり落語がね。

いまは必ずしも当てはまらないと思うが、私も一時期まったくの同感だった。特に歌丸師の落語は妙にこなれていて好きになれなかった。キザというか、なめらかすぎるというか。

だが、笑点司会を降りてからの歌丸師はまるで見違えた。体力は相当衰えていたようだが、高座ではそれを感じさせない。一時間近いネタでぐいぐいひきつける。見るたびに、燃え上がるように、芸のほむらが立っていた。「体力が衰えて芸が枯れ、それでよくなったんじゃないか」  老いた落語家にはしばしばそういうことが言われるが、歌丸師の晩年の落語は、そうではない。噺がいろめきたつような、まさに芸のマジックが起きていた。そんな風に見えた。

もう全然「笑点だけの落語家」ではないと思った。ともすると、笑点に出ていたことを忘れさせた。

もう二年、あと三年あれば。
難しがりの落語ファンに新世界を見せつけたかもしれない。

今日は献杯しよう。同じ時代を生きた喜び、あの芸をリアルタイムで知っている幸福を噛みしめて。

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