アヲイ報◆愚痴とか落語とか小説とか。

創作に許しを求める私の瓦斯抜きブログ

初夏の雑感。~海だの原稿だの美学だの。

のところ、非常に暑い。
特に夜が暑いのは、日向日陰の別が無いから温度差が生まれず、風が吹かないからなのだろう......とかそんなことを思いつつ、夜な夜な散歩をする。
特に早足でもないのに、汗だくになる。
私はぼんやり歩いてるだけだが、身体はとにかく正直で、肌の隙間から汗をとめどなく流し続ける。
身体は文句も言わず、えらい。

 

最近は仕事が忙しい。
記事や広告、台本みたいなのが多い。
自宅でパソコンをポチポチうって、文を紡いでいく。
小さな仕事ばかりであまり大きな利益にはならない。
けれども「おねがい」と言われたら断れない。
日頃から自分に自信が無く、友人も少ないから、「この世のどこかに私のことをチラと思い出してメールをくれた人がいる」と思うと、嬉しい。
だからがんばる。

 

午前中はやる気がでないので、昼から働くことにしている。
そうすると、日中のあれこれがずれこんで、どうしても夜型になってくる。
気が付けば夜。0時を打つと、そろそろ寝ようと思い始める。
だが、気になるのが進行中の自作。BGS(仮)という奴。

「ちょっとだけ……ほんの2行でも書いて寝よう」

眠い目をこすって書きはじめ、気付けば2時過ぎになっている(それでも書けてる量はせいぜい2000字程度)。
ホントに寝なきゃと思うのだが、目はランランになっちゃって、寝れやしない。でもこれ以上続けると頭がカッカしちゃって明日に差し障るから、無理して床に就く。

瞼の裏では……
(プロレスものってマーケティング的にどうなんだろ。ニッチ過ぎやしないか……いや、この際売れる・売れないはどうでもいい。書きたいのを書けばいいさ。でも、手に取ってくれた人が読むに堪えるレベルの物にはしないと。あと、プロレス蘊蓄の割合はどうしよう? 多くしたらマニアックすぎるし、少ないと「プロレス」ってとこに惹かれてDLした人は呆れるだろうし。ううむ……)

眠れない、散歩する、汗をかく。
腹が減る。夜食する。肥え太る。

 

これが最近の私の日常だ。
暑いし仕事に追われてばかりだし次作は進まないし、はっきりいって不快な時間の連続である。
何とか断ち切りたいと思いもするが、策が無い。
興がって温泉通いなどはじめたが、結局温泉は温泉でしかない。
だいたいね、湯なんざ真夏の昼に行くもんじゃないよ。却って汗をかく。

うべ、友だち5人と飲んでたら、来月半ばくらいに海へキャンプへ行こうと話が出た。みんな盛り上がって「行こう行こう」、私も酒が入っていてつい「いいねえ」と言ってしまった。この時は、日常を打破するきっかけになると思ったのだ。

けど、朝になって、やっぱり行きたくない気分に襲われた

そもそも私は人と長時間いるのに耐えられない。いや、一人二人だったらいいが、三人を超えると、もう駄目だ。

その場の人数が自分を含めて三人以上になると、話に乗っかれなくなる。人の会話って、数が増えるにつれ話題がどんどん俗っぽくなる気がする。共通項を模索するあまり、人間性の濃さが薄まるんでしょうな。繰り返すお追従と愛想笑い。意外と上手に出来るし、やる意味も分かるけど、だんだん疲れてくる。そのうち、「何も出来るからってわざわざやんなくても」と思いはじめ、しなくなる。無愛想になる。結果、地味に嫌われる。


と、海だのキャンプだのというのが嫌だ。
アウトドアは、私がもっとも苦手とするイベント形態である。

  1. 外で、
  2. 人がいっぱいいて、
  3. 何か一つのことを一緒にやる。

この三要素は私の苦手項目だ。だから野球とかサッカーとか団体系スポーツは全部ダメだし、デートで夏祭りも無理だし、戦争になってもまともな兵隊にはなれまい。

仮に自分がまざってなくても、三要素を嗜好する人たちのことを私は解せない。
彼らの行動の根拠・美学・様式は不明だ。しかも悪いことに、これらを延々好み続ける人たち(とりわけ男性)は、己がそれを嗜好する由来も理由も顧みることなく、「どうでもいいけど俺が好むコレが至高」と、価値観を押し付けてきがちである。拒否すると「なんで」「どうして」「意味わからん」「オマエ人生損してる」等々。

超うざい。

 

れどまあ、今回は、海、行ってみようかな、と、思う。
毎晩夜更かし、仕事も趣味も原稿。現実逃避が温泉で、ゆだって疲れるばかり。
これじゃいかん。
自分の中の、妙に安定してしまった部分を打破するために、行こうと思う。
「期待してないから案外面白いことがあったりして」と、お定まりの皮肉な人生観を胸に抱いて。
しかし、策士策に溺れるというか、とかく文章書きが己のレトリックの失敗を認めるのに長く時間が掛かるように、だいぶ後になって「ああ、あの時は××だったなァ」なんて、中年の黒歴史みたいなものがおっぱじまったら、どうしよう。

まあ、いまさらね。

以上、書き散らしでした。御粗末。

進捗が嗤ってる。

アヲイです。
自分で自分に質問します。

Q.
新作を書いています。すごく時間が掛かっています。もう夏です。9月までに終わるのかしらと不安になっています。個人的な理由で是が非でも9月いっぱいに終わらせたい。そう思っても、なかなか筆が進まず……。
ええ、分かってますとも。これは私の怠慢です。
私は現実逃避の理由付けが上手なんです。「仕事が~」とか「友人とのおつきあいが~」といって自分をだまくらかし、態よく先延ばしにしています。
そんなことでよいのでしょうか。

A.別にいいんだと思います。

私が作品を出すも出さぬも、9月に間に合おうが遅れようが、一体誰が困るというのでしょう。創作は根本のところ個人の営為です。私が私本位で私の創作をすればいいんだと思います。


うがッ。違う違う!
何を淡々と小綺麗なことを抜かしよるか。
個人の営為だからこそ、自分を律して芸道を貫くのが本来じゃないか。

  とまあ、小芝居じみておりますが、予定より遅れているのは事実です。そこで今回は、本ブログに次作の情報をいくらか公開することで、自分を後に引けない状況に追い込みたいと思います。
これを読んでるあなた、すみません。
私はあなたに「ァアッ? アン時おまえ、言ったよな?」と追及する権利を押し付けることで、私の義務感を後押ししていただきます。

注:間に合うか否かだけですよ。中身の評価は別で願います。

◆次作情報

タイトル:BGS(仮題)
プロレスリングをベースに、コメディと人情噺を融合した癒し系小説。時代は現代。舞台は日本の中っくらいの都市。主人公は退職願を出したばかりのサラリーマン男性(34)。勢いで会社を辞め、その後どうするかと思いあぐねているところに、ドジで鄙びた女性に出会って……。
一人称小説。
完成したらたぶん原稿用紙で350枚くらい。
無責任姉妹みたいに突拍子も無いことは起こらない。

以上です。
さあ、書くぞ。

温泉記。その3<重富温泉>

じめに言っておくけど、ホントに行ったのは7月2日である。せっかく行ったんだから忘れないように書いておくノデアル。

基本、混雑した大浴場にいくのは嫌だ。
裸のおっさんというのは、同性ながら見た目にキモチ悪いし、筋肉がムキムキしていて怖い。同属嫌悪というとなんかちょっと違うかもしれないが、もしかしたら自分もああなるかもしれないと思うと、よけい目を逸らしたくなる。
んで、原則として温泉には平日の昼前、あるいは昼下りにいくことにしているのだけれども、この7/2は日曜日にもかかわらず、湯を求めて家を出た。

なぜなら、ゆうべの酒を抜きたかったのだ。

こういう温泉の使い方は、たぶん一番やっちゃいけないんだろう……けど、ま、若いうちの特権だ。無論すでに酔いは無かった。ただちょっとなんとなく頭が重かったくらいである。

かったのは重富温泉というところ。
鹿児島市の中心部から車で30分~40分くらい。国道10号線から細い道に曲がり、住宅地を縫うように走っていたら、ぽっかり広いところにでる。平屋の瓦屋根の建物が2、3棟、無造作に建っている。それが重富温泉だ。

暖簾をくぐるとキュートなおかみさんが番台にいて、湯銭を払う。
脱衣場に入る。木造でやや古ぼけているが、明るい。棚に脱衣籠が並んでいる。キーのロッカーではないから貴重品は番台にあずけねばならない。服を脱ぐ前に引き返して財布をおかみさんに  

あとでこのことが銭湯シロウト丸出しの結果を招くことになる。

殿へ向かう。
それにしても、やはり温泉は酒抜きのためにいくもんじゃない。ほぼ収まりかけの二日酔い、ただ頭が重いだけかなと思っても、やっぱり足腰はどこかフラついている。自分ではしっかり歩けていると思っても、神経はまだなんとなくボンヤリとしているのである。
案の定、湯殿に足を踏み入れてすぐ、タイルで滑ってスっ転び、尻から落ちて大の字になった。素っ裸でコケることの情けなさ、恥ずかしさったらありゃしない。奥のカランに頭を洗っている人が一人いて、大きな音にびっくりしたようだったけどシャンプーまみれで視られることは無かった。いや実にお恥ずかしい。
でもまあ、滑るわけだよ。ここの泉質は非常に上質で塩味白濁。それがタイルにかけ流しで溢れているわけだから、床までツルツル滑らか。身をもって泉質を証明した格好である。

富温泉は内湯と露天風呂がある。内湯は横長で電気やら寝湯やら。源泉かけ流し。実に好い熱さだ。露天風呂はその日は激ぬるだったから2秒つかって出たけれども、居合わせた人に聞いたらいつもはこうじゃないらしい。そういうわけで内湯にばかりつかっていた。
グングン酒が抜けていったね。

実は最初にスっ転んだ時、左の上腕に大きな痣をこしらえてしまっていた。これは治るのに長くかかるだろうと思っていたが、さすが温泉である。打ち身・擦り傷に効能があるのか、しばらく湯につかっていたら、ヒリヒリする程度で痛みはでなかった。グロいほどに紫ばんだ内出血も、翌々日にはほぼ消えた。温泉ってすごいなあ。

て、酒も抜けたし十分湯を味わったので脱衣場に戻った。身体を拭いて着衣し、さて髪を乾かそうと、鏡の前のドライヤーに手を取った。よく見ると、コイン投入口付きの電源装置がくっついていて、3分10円也と書いてある。私はクセっ毛なので入浴後はすぐに乾かさないと、あとが大変だ。ようし、10円10円……。

そうだ、財布は番台にあずけたんだった  

ここが銭湯シロウトの哀しさだ。巷の銭湯を見渡すと、コイン式ドライヤーのところは結構存在する。来た時に確認しておかないと、後でこういうことになる。貴重品は預けても10円玉の2、3枚は持っておかなきゃならない。

しょうがないからひとまず扇風機で軽く乾かす。
脱衣場を出て番台のある玄関フロアへ。財布財布。ところが番台にこんな書置きが。

家族湯の掃除をしています。
御用の方はしばらくお待ちください。

フロアは扉が開け放してあり、エアコンも掛かっていない。で、こちらは身体の芯まで温もった後だから、汗が拭き出すゝゝ。も一度湯殿に戻りたいくらいである。

しばらくすると、おかみさんが戻ってきた。
すいません、すいませんと繰り返しておられた。汗だくで困ぱいの様子だ。きっと掃除は大変なのだろう。謝る事なんかありませんよと心の中で声を掛け、財布を返してもらった。ホントにキュートな方で、なんかもう、頑張ってくださいと、それだけだ。髪を乾かすのなんかどうでもよくなった。

富温泉の横には、軒を連ねるようにして居酒屋とギャラリーが併設されている。居酒屋はランチもやっているとのこと。カラオケの看板も出ている。きっと地元の方々の憩いの場なのだろう。外から見たら、ひとりの爺様が椅子に座って熱唱していた。これは福祉だ。まさに福祉だ。

ギャラリーには瀬戸物やら何やらが所狭しと置かれていた。そこで温泉のご主人らしき人に会い、いろいろ話を聞いた。ランチはワンコインからやってるよ、ギャラリーで骨董のセリをやったりするよ、などなど。

「カキ氷もやってるよ」

ご主人はそう言って表のブースを指さした。駐車場を挟んで向こう、敷地の端っこに人一人が入れるくらいの小屋が見える。

「まるでテーマパークですね」

私は別れを告げ、駐車場の自分の車のところへ向かった。

車は、エコじゃないけどエアコンが利くまでアイドリングしていた。すっかり汗だくだったのでね。車内が涼しくなったのを見計らい、乗りこんで発進し、駐車場を出ようとした。

その時、ふと脇に目を遣った。例のカキ氷のブースに、主人の姿があった。こちらを見て、ニコっとほほえんで……さっきの会話って、もしかしたらお誘いだったのかもしれない。
車中、思わず、

こ、今度来た時は、カキ氷いただきます。

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